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08 2018

ソンジュンの恋人7

【成均館儒生たちの日々】に登場するキャラクターを、勝手に現代に置き換えた二次創作です。
原作やドラマ版から引用した部分もありますこと、ご容赦ください。


「明日のバレンタインは、ユニと約束があるので、僕は参加できません―――」

ヨンハからの飲み会の誘いに、我慢に我慢を重ねていたソンジュンが、はっきりと断ったのが数日前。

ユニがアルバイトを始めてから会えない日が続き、仕事が早く終わった日には、ほんの少しだけでもと、ソンジュンと会う時間を作った。
貿易会社のアシスタントだとはいえ、各国からの来客も多く、張り詰めた緊張感で疲れているのは隠せない。
それでも精一杯明るく振舞うユニの姿が、ソンジュンの目に痛々しく映り、疲れているから可哀想だと触れたい欲望をぐっと堪えた。
さらに翌日が休日だという日は、見計らったようにヨンハからの飲み会の誘いがあった。
むやみに断れば、決まって邪魔が入ることは明らかだ。
ユニに触れたい欲求が満たされず、さすがのソンジュンも我慢の限界がきていた。

せめてバレンタインデーくらいは、邪魔をしないで欲しいと含みを持たせて、ヨンハに言った。
滅多に聞くことのない冷たい声には、苛立ちも明らかだ。
そんなソンジュンをよそに、ヨンハは無邪気に笑いながら答えた。

「わかった……仕方がない。明日はせいぜい、ユニに甘えることだな…俺は行かないから―――」

.。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。.


バレンタインの当日、休みは取れなかったものの、ソンジュンと一緒にレストランで夕食を済ませ、早々とマンションに戻ってきた。

今夜は、誰にも邪魔されないはずだと、リビングでくつろぎ、借りてきたDVDを観ながらゆっくりとした時間が流れる。
映画はソンジュンと観に行った、ネイチャードキュメンタリーだった。
なぜ、この映画を選んだのかと尋ねるソンジュンに、目の前に座っていた熱烈なカップルのために、まともに観れなかったからだという。
ユニと初めてキスをした日だ。あの日の光景がくっきりとソンジュンの脳裏に浮かんだ。
「あの日…バスに乗って、景福宮へ行ったんだ…覚えてる?」
「ええ、そうね…覚えてるわ」
「きみと別れて、家に帰っても、ずいぶん遅くまで眠れなかった。きみが何か、隠している気はしてたけど、何なのかわからなかった―――」
そしてその翌日に、ユニがインスから脅されたことを、ジェシンから聞いたと言った。
「そうだったの…オッパは何も言わなかったから…あの日は、私も寝られなかったわ…幸せでいっぱいなはずなのに、いつかは離れなきゃって……」
「ユニ……」
ソンジュンがそれ以上聞きたくないと、両腕を伸ばしてユニを包み込む。
少しだけ身体を離し、ユニの唇に重ねた。
あの日と同じ、優しいキスだ。

「―――今は、どんな気持ち?」
「うふふ、知ってるくせに…」

―――愛してる

―――愛してるわ…


再び唇が重なる。
今度のは熱く、乾ききった唇を潤すようにユニの唇を求めた。
ソンジュンの腕がユニの腰を抱えてソファに倒し、手がユニの柔らかな部分をくすぐる。
くすくすと、色気を含んだ笑い声でユニに尋ねた。
「ここで脱がしていい?」
「ここは、明るすぎるわ……」
ベッドへ連れて行ってとでも言うように、ユニが手を伸ばしてソンジュンの首に巻き付いた。
「僕は気にならないけど?…きみが望むなら、仰せの通りに―――」

ソンジュンがユニを抱き上げようとした瞬間、突然目の前のテーブルに置いてあった、ユニのスマホが着信を告げた。

二人の目に不安が浮かび、視線がぶつかったまま固まった。

―――ヨリム先輩!?

―――ヨリム兄!!


スマホに手を伸ばしたユニに、ソンジュンが出るなと言うように首を横に振った。

「相手が誰か、見るだけよ…」
ソンジュンを諭すように頷き、スマホを手に取った。
「…トックさんだわ」
「トック…さん?」
ソンジュンの顔に、訝しげな表情が浮かぶ。
ユニは、出るわと言いながら画面をタップした。
「もしもし?トックさん?―――」
電話の向こうから、トックの声が聞こえる。
 『もしもし、ユニお嬢様ですか?夜分に申し訳ございません…実はユンシクさんが―――』
「ユンシクが!?」
ユンシクの名前を聞いたふたりの顔に、不安の色が濃く浮かび上がった。

ヨンハ達と一緒に飲んでいたユンシクが酔いつぶれたため、トックに、居候先のジェシンの実家に彼を送るよう、ヨンハに言われたという。
ジェシンの実家の前で、ユンシクが家の鍵を探すがどこか失くしたと見当たらない。
家の明かりが消えていて、ユンシクに誰かいないのかと尋ねると、今夜は誰もいないはずだと答えた。
どうしたら良いかとヨンハに電話で尋ねると、ここにユンシクを連れて行くように言われたと話した。

 『―――あの…カランさんがこちらにおいでになることは存じておりましたので、お連れするのはどうかと尋ねましたが、ヨンハさんもかなり酔っておられる様子で……申し訳ありません…仕方がなく、こちらへ―――』
「トックさん……ご迷惑をおかけしてごめんなさい。すぐに迎えに行きますから」

ソンジュンと一緒に、地下の駐車場にいるというトックの元に下りてくると、ひどく泥酔して後部座席に横たわるユンシクの姿があった。
足元のおぼつかないユンシクを両側から支え、トックに丁寧にお礼を言って彼を帰した。

またもやお預けを食らったソンジュンだったが、トックが困っているのに知らんぷりはできない。
ユンシクを部屋に連れて行き、寝室のベッドに寝かせた。
ベッドの上で酒の臭いをぷんぷんさせながら、正体なく眠るユンシクを挟んで、ソンジュンとユニは複雑な表情で苦々しく笑った。

「こんなになるまで…どれだけ飲まされたの?」
「……全くだ」

二人は、リビングに戻ってソファに並んで座る。肩を寄せ合いながらも、互いに途方に暮れたような目をしていた。
寝室で恋人の弟でもある親友が寝ているのだ。甘いムードにストップがかかる。

「一体、どうしたら―――」
ソンジュンの口が、無意識に本音をこぼした。
ヨンハからの嫌がらせを、どうやって撃退できるものかと…すでに考える気力もなくなっていた。

「シャワーを浴びて、寝よう……」
「ええ、そうね…先に使って?―――」

ヨンハが自慢する広いソファだが、ふたり並んで寝るのには少し窮屈だ。
だからと言って抱き合って寝ることもできず、ふたりは少し離れて体を横たえた。

―――この状況で、どうやって耐えろって言うんだ!?

ソンジュンは、悶々とした気分で闇を見つめ、子供のように足をバタつかせた。

.。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。.


一方、酔っ払って会話にならないはずのヨンハは、自身が経営するバー【JOJO】にいた。
トックからの電話を切ったあと、ソンジュンの顔を思い浮かべ、腹を抱えて笑っている。
上着のポケットから何かを取り出し、カウンターテーブルに、ジャラっと音をたてて置いた。
ユンシクが持っていた鍵を、ヨンハがこっそり隠していた。

一緒に飲んでいたジェシンが、苦笑いを浮かべて言った。
「―――ユンシクを犠牲にしてまで…悪趣味なヤツ…」
「ふん…あいつが悪い……俺は、ク・ヨンハだ。邪魔者扱いするなんて100年早い……ざまぁみろ!」




「阿保!」

ジェシンがヨンハを頭を小突いた。

.。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。.


―――今日は、誰にも邪魔させない…

先日のバレンタインデーに、ユンシクという刺客を送られた。
紆余曲折を経てやっと訪れたチャンスだから、今日こそは何があろうと電話にも出ないし、インターホンが鳴っても耳を塞ぐと決めた。

ソンジュンは身を起こして上衣を脱ぎ、ソファに横たわるユニを見下ろした。
しなやかで、たくましい体を見せつけられたユニは、思わず顔を赤らめて視線を外す。
ソンジュンの顔が近づいて唇が重なり、ユニの視界が遮られた。


※挿入する画像は、管理人の悪趣味により編集・加工を施しており、あくまでもイメージです。否定や侮辱ではございませんこと、ご容赦ください。実在する人物・団体とは一切関係がございません。

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こんにちは。バブルぅです。
お越しくださりありがとうございます。
いつも、たくさんの拍手に温かいコメントをくださるゲスト様、心より感謝申し上げます。

さて…カラユニの色ボケシーンをだらだらと続けておりますが―――
ヨンハの愛のレッスンにも拍車がかかり、キャラクター本来の美しいイメージをぶち壊してしまい…不快に思われるゲスト様には申し訳ございません。

ウザって声が聞こえてきそうなほど、今回もまたヨンハの邪魔を入れましたが、うちのソンジュンは諦めません!!
次回は限定記事とさせていただきました。(ちなみに、今回、本編はお休みさせていただきます)

後半の「―――この状況で、どうやって耐えろって言うんだ!?」って足をバタつかせる描写ですが…
「太陽を抱く月」で初めてヨヌと並んで寝ることになった夜、ふたりの間にヒョンソン(尚膳)が、婚礼前だからと二人の床の間で監視するシーンがありました。
イ・フォンがいらいらと手足をばたつかせながら、「この状態でどうやって寝ろっていうんだ!」って場面が印象的で…
TVではカットされていましたが(;^_^A
ノーカット版で、キム・スヒョン君がとっても可愛くて(*´艸`*)ついつい…

……。

では、次回の限定記事は2/11(日)18:59、本編は2/13(火)18:59に皆様のお越しをお待ち申し上げます。

バブルぅ

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