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Funny stories

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06 2018

二度目のクリスマス5

【成均館儒生たちの日々】に登場するキャラクターを、勝手に現代に置き換えた二次創作です。
原作やドラマ版から引用した部分もありますこと、ご容赦ください。


昨夜、クリスマスイブの前日に、ヨンハは恋人のヘウォンから突然の別れを切り出された。
念願だったパリコレのモデルのオファーがあって、年が明けたら韓国を出国するという。

「素敵!へウォンさんて、本物のモデルだったのね。羨ましいわ…」
ユニとダウンが称賛と羨望の表情を浮かべて頷き合う。
ふたりにとってヨンハが振られたことより、ヘウォンが本格的にモデルデビューすることの方が興味を引いたようだ。
「いいなぁ…私がもっと背が高かったら…」
「おいおい、たとえ背が高くても、お前がモデルなんてなれっこないさ」
背の低いダウンのつぶやきに、すかさずジェシンが意地悪を言う。
「ひどい!?」「オッパ!!」
ジェシンは二人の攻撃をものともせず、ダウンの頭をポンポンと叩きながら笑みを浮かべた。
ユニは、ふたりのやり取りを微笑ましく感じると、ソンジュンを見上げて嬉しそうに笑った。

「コロぉ!俺もポンポンしてくれよ!!」
「気持ち悪い!くっつくな!」
「くっそぅ!!」
ジェシンとヨンハのいつもの掛け合いに、他の三人が笑い出す。

ヨンハが女性に振られるのはこれが二度目で、高校生だった頃、一目惚れした女にその場で振られたとき以来だという。
「カラン…今夜だけでいい、ユニを貸せ…」
「できません!」
ソンジュンはきっぱりと言い切った。
いつもやられてばかりいるソンジュンが、今夜ばかりは仕返しとばかり、余裕の笑みでユニを見下ろした。
幸せそうに微笑みを交わす二人から、視線をそらすジェシン。
ジェシンを見ていたダウンの胸がズキンと痛んだ。

「なんて、クリスマスだ!?お前らだけ卑怯だぞ!!くっそう!ユンシクまでもが…あぁぁ」
ユンシクはソヨンの面会に行くからと、この日のディナーは断っていた。

ヨンハの大げさな振る舞いを無視してジェシンが言った。
「さぁ、ヨリムなんか放っといて、行こうぜ」
「コロぉぉ」
ヨンハの嘆きがその場の空気を和ませた。

.。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。.


予約されていたのは、鉄板焼きをメインとするレストランだ。
真っ白な白衣をまとったシェフが丁寧にあいさつをした。




ヨンハがとっておきだというシャンパンを、ソムリエの手で静かにコルクが開けられると、目の前のグラスに順に注がれた。
グラスの中で、シャンパンの泡が弾けるのをじっと眺めるソンジュン。
去年のパーティで、ヨンハに差し出されたシャンパンを飲んだあと、意識を失ったことを思い出していた。

「乾杯しよう!」

ヨンハの掛け声で、ソンジュンは躊躇いながらグラスを手に持って、目の前に掲げた。
「メリークリスマス!イブの夜に乾杯!」
「メリークリスマス!」と全員がグラスを交わす。
口を添えただけで、飲んだ様子のないソンジュンにヨンハが言った。
「カラン、お前も飲め!!」
躊躇するソンジュンが、シャンパングラスを手に持ったまま、ユニを振り返って目を疑った。
飲めないはずのユニが、嬉しそうにグラスを傾けている。
「ユ、ユニ?きみ…飲めないんじゃ…?」
「え?美味しいわ…飲めないんじゃなくて、飲まなかったの……シャンパンと、ワインは口に合うみたい……うふふ」
「いつ、そんな機会があったんだ!?」
「……ヨリム兄の会社で、お客様と一緒に食事をしたことがあって、勧められたら断れなくて…」
聞いてないぞ、というような渋い顔をするソンジュンを尻目に、ユニは悪戯っぽい表情を浮かべて言った。
「料理に合うの……少しだけだもの。いいでしょ?」
少しだけ、というユニのグラスは、あっという間に空になった。

「おおぉ!ユニ、いいぞ…」
さっきまで不機嫌だったヨンハの顔に、いつもの悪戯っぽい笑みが浮かぶと、傍にいた支配人を呼んで何かを囁いた。


 ――ポンッ!!

すぐに新しいシャンパンが運ばれ、今度はヨンハの手で勢いよく開けられる。
ヨンハは口元に笑みを浮かべながら、ユニの前の新しいグラスにシャンパンを注いだ。
「きれい…」
ユニは目を輝かせながら、ソンジュンを振り返り、人差し指を立てて上目使いで見た。
お願い、と甘える姿に、誰が駄目だと言えるだろう。ソンジュンは精一杯眉間を寄せて言った。
「最後だよ?」
ソンジュンとユニの様子を横目で見ながら、ヨンハの顔に満面の笑みが浮かんだ。

―――ピンクのシャンパンには気をつけろ…
 ―――カラン?お前も、今夜はひとり寝だ…

.。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。.


食事を終えた一行は、ヨンハに強引に連れ出され、賑やかな繁華街に向かっていた。
大きなクリスマスツリーの前で、ヨンハ以外の4人がそれぞれの想いを胸に立ち止まる。

「お前ってやつは…」
ジェシンは呆れた顔で、ヨンハに毒づいた。
今夜のヨンハは、たちの悪い御曹司だ。

一触即発の空気に、突然ダウンがジェシンの腕を引っ張り、ヤドリギを吊り下げたアーチの下に連れてきた。
驚いた表情のジェシンに、ダウンは頬を赤く染めて言った。
「……キスして!」
「な…なに!?」
ジェシンの顔がゆがむ間もなく、ダウンの腕がジェシンの首に巻き付き、顔を寄せてさっと唇を重ねた。
唇を離しながら、ダウンが小さく囁いた。
「……ジェシンさん、ごめんなさい」

ダウンは、去年のクリスマスの出来事を思い出し、ヨンハの意地悪からユニを庇うために、とっさに起こした行動だった。
さすがのヨンハも、自分の大人げない行動に気付き、反省したような表情を浮かべて、ダウンにぎこちなく目くばせを送った。

ダウンの機転に気付いたジェシンは、ヨンハをひと睨みした後、ダウンの頭にぽんっと手を乗せて言った。
「お前、門限があるだろ?」
「え……?」
ダウンが不思議そうな表情でジェシンを見上げると、彼は優しく微笑みながら、皆に見えないように目くばせをした。
「送ってやる…」
「え…?ありがとう……」
「じゃあな。ヨリム!!…いいクリスマスを送れ!!あははっ」
「おい、コロ、待ってくれ!」
ついて行こうとするヨンハを、追い払うように手を振った。


※挿入する画像は、管理人の悪趣味により編集・加工を施しており、あくまでもイメージです。否定や侮辱ではございませんこと、ご容赦ください。実在する人物・団体とは一切関係がございません。

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